家族旅行の計画を立てる際、パパやママの頭を一番悩ませるのが、旅行にベビーカーを持っていくかという問題ではないでしょうか。
特に2歳や3歳、あるいは4歳といった微妙な年齢のお子さんがいる場合、持っていっても結局乗らずに邪魔になるだけかもしれないし、かといって持って行かないで現地で「抱っこ」と泣かれるのも辛いですよね。
新幹線や飛行機での移動ルール、そして沖縄やディズニーといった行き先の特性によっても、ベストな選択は変わってきます。
私自身も、子どもたちが小さかった頃は毎回悩んでいましたが、これは単なる荷物の問題ではなく、親の体力を守るための重要な作戦会議なんですよね。
この記事では、そんな悩める皆さんのために、移動手段や子供の年齢、目的地に応じたベビーカーの要不要を判断するための情報を徹底的に整理しました。
悩む時間を減らして、旅行の準備をサクサク進めちゃいましょう。
- 新幹線・飛行機の持ち込みルールと裏技
- 0歳〜4歳の年齢別ベビーカー判断基準
- ディズニー・沖縄のレンタル事情と攻略法
- 駅ナカ活用術とおすすめセカンドベビーカー
旅行にベビーカーを持っていくか決める基準

まずは、今回の旅行が「どのような移動手段」で「どこに行くのか」、そして「お子さんが今どの成長段階か」という3つの軸でシミュレーションしてみることが大切です。
ここでは、失敗しないための具体的な判断基準を詳しく解説していきますね。
新幹線や飛行機など交通モード別の制約
移動手段は、ベビーカーを持っていくかどうかの決定打になります。
それぞれの「ルール」と「落とし穴」を知っておくだけで、当日のストレスが全然違いますよ。
特に公共交通機関を利用する場合、知らずに行くと「乗車拒否」や「追加料金」といったトラブルになりかねないので、ここはしっかり押さえておきましょう。
航空機(飛行機)の場合

飛行機を利用する場合、ベビーカーは原則として受託手荷物(預け入れ)になります。
これはJALやANAなどのフルサービスキャリアだけでなく、PeachやJetstarなどのLCC(格安航空会社)でも同様です。
嬉しいことに、多くの航空会社ではベビーカーは「受託手荷物料金」の対象外、つまり無料で預けられることが一般的です。
LCCは荷物料金にシビアなイメージがありますが、子供が使用するベビーカーに関しては優遇されていることが多いんですよね。
「搭乗口まで自分のベビーカーを使いたい」「到着後すぐに乗せたい」という理由で機内持ち込みを希望する方も多いですが、これはかなりハードルが高いです。
一般的な機内持ち込みサイズ規定は「3辺の和が115cm以内(100席以上の機種)」となっています。
『サイベックス リベル』や『ベビーゼン YOYO2』、『ポキット』など、特定の「機内持ち込み対応」を謳った超コンパクトモデル以外は、基本的に持ち込めないと考えておいた方が無難です。
また、預ける際は搬送中の破損や汚れを防ぐために、専用のトラベルカバーや大きめのゴミ袋(90リットルサイズがおすすめ!)を持参して梱包するのが鉄則です。
新幹線の場合

新幹線では、2020年から始まった「特大荷物スペース」のルールが気になりますよね。
3辺の合計が160cmを超える荷物は事前予約が必要というあのルールです。
結論から言うと、ベビーカーはこの「特大荷物」ルールの対象外とされています。
スポーツ用品や楽器と同じく、サイズが大きくても予約なしで持ち込むこと自体は認められているんです。
「じゃあ予約しなくていいんだ!」と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください。
私はあえて「特大荷物スペースつき座席(車両の最後部座席)」を予約することを強くおすすめします。
なぜなら、ルール上は持ち込みOKでも、「物理的に置く場所がない」という問題は解決しないからです。
最後部座席を予約できれば、座席の後ろのスペースを正当な権利として使えます。
ナルこれなら、ベビーカーを畳まずにそのまま置いたり、大型のA型ベビーカーでも気兼ねなく収納できますよ。
2025年7月1日(火)乗車分より、「特大荷物コーナー」を試行的に事前予約不要の荷物置場としています。
引用元:JR東海
予約が取れずに自由席やデッキを利用する場合、混雑時はベビーカーが通行の妨げになり、非常に肩身の狭い思いをすることになります。
トイレに行く人や車内販売のワゴンが通るたびにベビーカーを動かすのは、親にとってかなりのストレスです。
可能な限り、指定席(特に最後部)を確保しましょう。
(出典:JR東海『特大荷物スペースつき座席 ご利用案内』)
1歳、2歳、3歳など年齢別の最適な戦略
「子供」とひとくくりに言っても、月齢によって移動の難易度はガラッと変わりますよね。
0歳の赤ちゃんと、走り回りたい2歳児では、必要な装備も親の心構えも全く別物です。
ここでは年齢ごとの推奨戦略を詳しく見ていきましょう。
| 年齢・月齢 | 移動特性 | 推奨戦略 |
|---|---|---|
| 0歳〜6ヶ月 (ねんね期) | 自力移動不可 頻繁な授乳と睡眠が必要 | A型必須 「移動手段」ではなく「移動式ベッド」として割り切る。オムツ替え台がない場所でもフラットにすれば対応可能。 |
| 7ヶ月〜1歳半 (おすわり期) | 体重増(8〜10kg) 長時間抱っこが困難 | B型ベビーカー 一番活躍する時期。A型から軽量なB型への切り替え推奨。機動力を重視してコンパクトなものを。 |
| 1歳半〜3歳 (イヤイヤ期) | 歩く・乗る・抱っこ 要求が目まぐるしい | 簡易バギー 「乗らない」前提で荷物置きと考える。最悪、畳んで背負える軽さ(3kg程度)が重要。 |
| 3歳〜4歳以上 (しっかり歩き) | 基本は歩ける 疲れた時だけグズる | 基本不要 ディズニーやUSJなどの特例を除き、現地レンタルで対応するのがベスト。 |
特に悩みどころなのが、1歳半〜3歳くらいの「歩きたいけどすぐ疲れる」、そして「ベビーカーに乗せようとするとエビ反りで拒否する」という魔の時期ですよね。
この時期の旅行においては、高価で重いベビーカーを持っていくのはリスクが高いです。
「乗らないなら邪魔になるだけ」という悲劇を避けるためにも、西松屋やAmazonで数千円で買える簡易バギー(アンブレラストローラー)を導入するのが正解かも。
これなら、子供が乗らない時は畳んで肩にかけて運べますし、汚れても精神的なダメージが少ないですからね。
ディズニーや沖縄旅行など行き先別の要否


「どこに行くか」も非常に重要な要素です。道が舗装されている都会に行くのか、自然豊かなリゾートに行くのかで、ベビーカーの稼働率は大きく変わります。
特に子連れ旅行の定番、ディズニーリゾートと沖縄について触れておきますね。
東京ディズニーリゾート (TDR)
ディズニーは、大人でも1日1万歩〜2万歩以上歩く過酷な環境です。
普段は「もう歩けるよ!」という元気な3歳・4歳のお子さんでも、アトラクションの待ち時間やパレード待ち、そして広大なパーク内の移動で、午後には確実に疲弊し、抱っこをせがまれます。
この状態で15kg近い子供を抱っこして行列に並ぶのは、親の腰が崩壊します。
そのため、ディズニーにおいては年齢に関わらずベビーカーへの依存度は極めて高いと断言できます。
ディズニーランド・シーで借りられる可愛いミッキー柄のベビーカーはB型のみで、利用対象に明確な制限があります。
「生後7ヶ月以上、身長100cm以下、体重15kg以下」
4歳くらいでこの基準を超えている場合(特に身長や体重)は、規定によりレンタルを断られる可能性があります。
その場合は、耐荷重の高い海外製バギーなどの「マイベビーカー」を持参する必要があります。
沖縄・リゾート旅行
沖縄旅行は基本的にレンタカー移動が中心になります。
「車があるからベビーカーはいらないかな?」と思いがちですが、ここには落とし穴があります。
美ら海水族館や、イオンモール沖縄ライカムのような巨大ショッピングモール、そして広大なリゾートホテルの敷地内移動など、意外とベビーカーが必要なシーンは多いのです。
高温多湿な沖縄で、ずっと抱っこ紐というのは、親子ともに熱中症のリスクが高まるのでおすすめできません。
ただし、注意したいのが「レンタカーのトランク問題」です。
格安ツアーで割り当てられるコンパクトカー(ヴィッツやフィット等のSクラス)は、後部座席を使うとトランクが極めて狭くなります。
ここに家族分のスーツケースを入れると、A型ベビーカーが入らないという事態が多発します。
沖縄に行くなら、コンパクトに畳めるB型を持参するか、トランクを圧迫しないよう「現地でレンタル」を手配するのが賢い選択です。
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温泉旅館や海外での物理的な制約


行き先によっては、ベビーカーを持っていくことが逆にアダとなり、「お荷物」になってしまうケースもあります。
温泉旅館・和風宿
例えば、伝統的な温泉旅館。
玄関で靴を脱ぐスタイルの宿では、土足エリアである玄関でベビーカーを預かり、館内へは持ち込めない(すべて抱っこ移動)というルールになっていることが多いです。
また、客室が和室の場合、畳を傷つけるためタイヤのあるベビーカーは入室禁止、あるいはタイヤカバーの装着が必須となることも。
「ウェルカムベビーのお宿」認定ホテルなどであれば館内用ベビーカーの貸し出しがありますが、古い旅館でお籠りステイをするなら、ベビーカーは車に置いておき、館内は抱っこ紐だけで過ごす方がスムーズな場合が多いですよ。
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海外旅行(ヨーロッパ等)
海外旅行、特にヨーロッパの旧市街などは、美しい石畳が魅力ですが、ベビーカーにとっては強敵です。
日本の舗装路用に作られた軽量ベビーカーだと、ガタガタと激しい振動が子供に伝わり、最悪の場合はタイヤが溝にハマって走行不能になることも。
海外に行くなら、エアバギーのようなタイヤが大きくて頑丈なモデルを持っていくか、いっそ「盗まれても壊れてもいい」と割り切って、現地で安価なバギーを調達して使い捨てるくらいの覚悟が必要かもしれません。
3歳や4歳は結局「邪魔」になるのか


「もう4歳だし、しっかり歩けるから、さすがにいらないよね?」と聞かれることも多いですが、結論から言うと「旅のスタイルによる」です。
階段の多い駅を利用して都市部を回るような観光なら、3歳以上は邪魔になるリスクが高いので私は持っていきません。
子供の手を引いて歩いた方が早いですからね。
でも、テーマパーク、動物園、アウトレットモールなど、平坦な道を長時間歩く場所に行くなら話は別です。
この場合、ベビーカーは「子供を運ぶ道具」ではなく、「荷物カート兼、子供の緊急避難所」と定義し直してみてください。
4歳児の着替え、水筒、お土産、親の上着…。
これらが入った重いマザーズバッグをベビーカーのフックにかけて運べるだけで、親の体力消耗はずいぶん防げます。
そして、子供が「眠い」と言い出した時、そこには快適なベッドがある。



この安心感は、ベビーカーを持っていく苦労を上回るメリットになり得ますよ。


旅行にベビーカーを持っていくか迷う時の対策


ここまで読んでも「うーん、やっぱり迷う!」「持っていって後悔したくないし、持っていかなくて後悔もしたくない」という方のために、持っていくかどうかの最終判断を助ける「第三の選択肢」や、具体的なリスク対策をご紹介します。
ベビーカーなしの移動を選択するメリット


思い切って「持っていかない」という選択をすると、驚くほど身軽になります。
特に、駅のエレベーターを探してホームの端から端まで歩く必要がなくなり、階段やエスカレーターを気兼ねなく使えるのは大きなメリットです。
混雑したバスやタクシーにも、畳む時間を気にせずサッと乗れる「機動力」は、ベビーカーなしならではの魅力です。
特に考慮すべきは「天気」です。
雨の日なんかは特にそうですよね。
片手で傘をさし、もう片方の手でベビーカーを操作し、さらにレインカバーの中の子供が泣いている…なんて状況は地獄絵図です。
天候が怪しい時は、潔くベビーカーを置いていき、抱っこ紐やヒップシート(グスケットなど)に切り替える柔軟性も、旅を楽しむための重要なコツかなと思います。
駅ナカや現地レンタルサービスの活用
最近、私が注目しているのが「持たずに借りる」というスタイルです。
所有から利用へ、旅行のスタイルも進化しているんです。
特にJR東日本が展開している駅ナカシェアリングサービスベビカルは革命的ですよ!
これは、WEBサイトから事前に予約しておけば、駅の改札付近にある有人カウンターや無人スタンドでベビーカーをレンタルできるサービスです。
最大の特徴は、「借りた場所(駅)の改札外へ持ち出し可能」という点です。
例えば、新幹線で東京駅まで行く間は抱っこ紐で移動し、東京駅に着いたら予約していたベビカルを借りて、皇居や銀座を観光し、帰りの新幹線に乗る前に東京駅で返却する。
こんな使い方ができるんです。
- 最大7日間までレンタル可能(長期旅行にも対応!)
- 料金も手頃(最初の1時間250円〜など、場所により異なる)
- Combiなどのしっかりしたメーカー製ベビーカーが借りられる
- 都市部への旅行なら、新幹線は抱っこ紐で、現地移動だけベビカルという使い分けが最強!
また、宿泊先のホテルに直接配送してくれるベビレンタのような宅配レンタルサービスを活用すれば、ドア・トゥ・ドアの利便性を手に入れられます。
これなら、普段使っていない憧れの高級ベビーカーを旅行中だけ試してみる、なんてことも可能ですね。
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簡易バギーやセカンドベビーカーの選択肢
頻繁に旅行に行くご家庭なら、普段使いのA型ベビーカーとは別に、旅行専用の「セカンドベビーカー」を導入するのも一つの手です。
投資対効果はかなり高いですよ。
私が旅行用として特におすすめしたいのは、以下のモデルです。
サイベックス リベル (Cybex Libelle)
もはや旅行好きパパママの制服と言っても過言ではない人気モデル。
自転車のカゴに入るほど小さく折りたためるのに、走行性は抜群です。
新幹線の足元にも余裕で置けるし、一部の飛行機なら機内持ち込みも可能です。
Jeep バギー (J is for Jeep)
お手軽価格で購入できて、とにかくタフ。
大きめのタイヤで悪路にも強いので、アウトドアや公園遊びが多い旅行に最適です。
自立スタンド付きのモデルだと、畳んだ時に便利ですね。
クールキッズ (Cool Kids) CKバギー
重さたったの2.85kg!指一本で持てる軽さです。
とにかく軽いので、子供が乗らない時に肩にかけて運んでも苦になりません。
機能は最小限ですが、機動力重視なら「神レベル」の使い勝手です。
盗難・紛失を防ぐリスク管理と対策
せっかく持っていった大切なベビーカーが、旅先で盗難に遭うなんて、考えたくもないですよね。
でも、残念ながらディズニーランドのような巨大なベビーカー置き場では、似たようなベビーカーが多いため「取り違え」や、最悪の場合「盗難」のリスクがゼロではありません。
対策として、私は必ずAirTag(エアタグ)やTileのような紛失防止タグを導入しています。
これを座面の裏やバスケットの奥など、分かりにくい場所にガムテープで固定しておくんです。
これがあるだけで、「今どこにあるか分かる」という安心感が全然違います。
また、一目で自分のものと分かるように、目立つ色のバンダナをハンドルに巻いたり、タイヤ同士をロックするワイヤーロックを持参するのも効果的です。
施設によっては柱への固定「地球ロック」が禁止されている場合が多いので、タイヤロックがおすすめです
ベビーカー自体だけでなく、高価な「エアラブ(送風シート)」や、ブランド物のブランケットクリップなどが盗難のターゲットになることもあります。
アトラクションなどで長時間ベビーカーから離れる際は、少し面倒でもこれらを外すか、上着などで隠して見えないように自衛しましょう。


旅行にベビーカーを持っていくかについて:まとめ
長くなりましたが、最後に私の考える「持っていくか」の判断フローをまとめます。
- 自家用車での旅行:迷わず持っていく(積載余地がある限り、現地での選択肢を広げるために積む!)
- ディズニー・USJ:必須(4歳でもレンタルか持参を推奨。親のライフラインです)
- 都市観光(東京・大阪):「ベビカル」等の駅レンタルを活用して手ぶらで行くのが賢い
- レンタカー旅行(沖縄):コンパクトなB型を持参するか、トランク容量を考慮して現地レンタル
- 温泉旅館おこもり:不要(館内は使えないことが多いので抱っこ紐でOK)
ベビーカーは子供のためだけでなく、「親が体力を温存し、笑顔で旅行を終えるための秘密兵器」です。
「荷物を減らすこと」よりも「現地での親の余裕」を優先して、ぜひご家庭に合った最適な選択をしてくださいね。
準備万端で、楽しい家族旅行になりますように☆彡












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